偏差値40の社会人がデータサイエンティストを目指すブログ

小学6年生の数学レベルの人がデータサイエンティストを目指しています

数学の先生との出会い

図書館から失意のまま帰宅した私は「やっぱりデータサイエンティストを目指すのは無理かな」と思って、パソコンを眺めていました。

それまで数学やデータサイエンティストのことをGoogleで調べていたので、検索画面に出るほとんどの広告が、それらに関連するものばかりになりました。その中にたくさんの塾の広告が混じっていました。

 

「そうか、塾に入ればいいんだ」

 

そう思って数学塾を調べ始めました。
しかし、塾といえば進学塾ばかりで、しかも学生向けのものばかりです。

「社会人 数学 塾」とキーワードで検索してみましたが、数学マニアが教える数学塾みたいのが出てきて、それはそれで、なんか抵抗あるなと思いました^^;

数学マニアってちょっとなんかすごそうで教えてもらうのには申し訳なく思います。

やっぱり今から数学の勉強をするのは難しいかなと考えはじめたとき、ふと、ジモティーという個人売買を行うサイトで、フリーランスの方々が仕事を募集していることを思い出しました。

「ひょっとしたら個人で教えている塾講師がいるかもしれない…」

そう考えて調べてみたら、何人か個人で塾講師をしている人達が生徒を募集していました。すごい有名な大学の学生、医学生、塾講師の副業など様々な人が、様々な教科を教えますと宣伝投稿をしていました。

その中で長い期間、中学・高校の数学を教えていた元教師で元塾長という方の投稿が目にとまりました。ウサギのようなキャラクター画像と共に丁寧に教えてくださると書いてありました。しかし、募集要項は明らかに現役学生の募集内容でした。

「社会人に教えてはくれないだろうか…」

半ばダメもとでメールを送りました。

そのメールには、なぜデータサイエンティスを目指したいのか、データサイエンティストになって何をしたいのか、自分のプロフィール、現在の数学レベルなど詳しく書いて送りました。

そうすると、すぐにその先生から返信が来ました。
メールには、ちょうど先生の生徒が翌月にひとり辞める事、僕の目的がしっかりしていること、過去に社会人を教えたこともあることから、数学を教えてもいいと返信がありました。

「やった!」

僕は嬉しくて、座ったまま床を蹴って、デスクチェアをくるくる回しました。

先生のメールには、最近は高校数学に統計に関する授業が混ざってきていることなども書かれてあり、統計を教える機会も増えてきているので、僕に教えることが自分のタメにもなると言ってくれました。とても優しい先生です。

僕はこの先生に数学を教えてもらうことを決めました。
理由は、

・とても親切なメールをくれる

・質問にも淀みなく的確な返信をくれる

・スムーズにコミュニケーションが取れる(癖がない)

・長年の実績がある

です。

 

授業はリモートのみ。

基本は、最初の面談からリモートで行うそうですが、僕は長いお付き合いになると思ったので1度は先生にリアルでお会いしてみたいと思い、先生に無理をお願いして会いに行きました。

先生とお会いした場所は群馬県で、都内近郊に住む僕の家からは遠かったのですが、それでもリアルで会って会話をするということは、僕にとってはとても意味があると思っていました。一度でも会っておけば、リモートで話す時の信頼感も変わってくると思ったからです。

先生にお会いした日は雪がチラつく日でしたが、先生は時間に遅れずに来てくれて、郊外型ショッピングモールのフードコートで初めてお会いしました。

予想より若く、私より少し年下、それなのにとても輝かしい実績をもたれていて、本当にすごいなぁと思いました。人間は生まれて育つだけなのに、なぜここまで生き方に違いが生まれるのだろうかと考えこみそうになりましたが、それは置いといて、先生の面談を受けました。

面談と言っても堅苦しいものではなく、雑談から始まり、中学数学・高校数学で習う範囲について詳しく教えてくれました。それらの中で、統計に使う数学にどれが必要かを先生は詳しく教えてくれました。

僕は先生にあらかじめ、データサイエンティストが使う統計に関わる数学を最短期間で教えてほしいとお願いしていました。しかし、先生が用意してくれた中学1年~高校3年までで習う数学の内容のリストには、ほぼすべてが必要と示されていました。

あえて省くなら図形に関わるものです。しかし、これは学校で習う本当に一部の数学であり、データサイエンティストを目指すなら、中学・高校数学のほとんどをやり直す必要がありました。

僕は会社員として働いているので、今は週2回の授業(1回1時間)が限界です。
そうなると、少なくとも3年以上かかります。
学生時代に勉強しなかった代償はとても大きいです^^;

でも、僕はそれでいいと思いました。本当は3年で統計検定2級まで行けたらと思いましたが、無理をして挫折したくはありません。ここで諦めたら、すべて振り出しに戻ります。もうやるしかないです。こんなポンコツ人間のおっさんに数学を教えてやろうと思ってくれる人に二度と出会いかもしれません。僕は先生に数学を教えてもらうことを決めました。

僕の数学のレベルは本当に低くて、それが心配でしたが、先生は過去に色んな生徒を見て鍛えられたので、問題ないと言ってくれました。

先生はすでに教材を決めてくれていて、同じショッピングモールの別の階にある本屋に移動しました。本屋の数学教材コーナーには、微分積分とか代数とか謎の言葉が並び、数学の苦手な僕には、直視したくないような本ばかりでした。
それらの本を開いてみても、異星人が書いた古文書ぐらい理解不能な内容でした。

「これにしましょう」

先生が差し出した本は「新Aクラス 中学代数問題集」と書かれていました。

先生はこの本がお勧めで、この本で中学1年生が習う数学から学びなおしましょうと言いました。

本を開けてみると、屋根のついた数字(ルート…?)や、カッコに囲まれたアルファベットがたくさん見えました。パラパラとページをめくっただけで心臓がドキドキします。中学時代に配られていたら、即ゴミ箱か、川へ行き、平たい石と比べて何回跳ねるかを試していたと思います。

これは「パンドラの箱」だと思いました。
開けてはいけないと言われたのに、開けてしまったパンドラの箱からは災厄が飛び出し、パンドラの箱には希望だけが残ったという言い伝えがあります。

この残った希望には二つの考え方があるそうです。
(1)1つは、希望が残ったことで、人類は希望を持って生きられるようになった。
(2)もう1つは、箱に希望が残ったことで、人類は希望を叶えられず彷徨い続ける。

パンドラの箱は開けたら最後。生涯で「悩み」という災厄に見舞われます。
しかし、残った希望が何なのか確認することは出来るんじゃないかなと思います。
僕はその箱に残った希望を見たいです。

先生と自分用にその本を買って、こうしてデータサイエンティストの道が始まりました。先生は本当に優しい先生で、不安げな私に何度もだいじょうぶと言ってくれました。

僕は、帰りの電車の中で、まるで誰かに嘘をついたかのような後ろめたさに似た気持ちと、僕は何をしているんだろうかという、とても複雑怪奇な気持ちで居ました。帰りの中の電車では、その数学の本を開いて読むことはありませんでした。

先生がこの本を教材に選んだ理由は、とても有名な一貫校でこの本が教科書として使われていて、使い勝手が良いんだそうです。


数学の勉強開始へつづく。

 

▼私が使っている教材です

新Aクラス 中学代数問題集

新Aクラス中学代数問題集(6訂版)_昇竜堂出版

▼データサイエンティストに必要な84のスキルとは?

ビジュアル データサイエンティスト 基本スキル84 (日経文庫)